突然ですが、自分の母校や地元の大学のロゴが入ったTシャツやパーカー、グッズを持っていますか?日本だと、卒業記念のグッズが家のどこかに眠っているくらい、という人が多いんじゃないかと思います。アメリカに来て驚いたのは、それが日常着になっているということでした。

街全体が大学ロゴだらけ

老若男女問わず、街の人たちがロゴ入りのTシャツを着たり、パーカーを羽織ったり、トートバッグやマグカップを使ったりしている。スーパーで隣に並んでいる人がUNCのTar Heelsブルーを着ていて、その後ろにDukeのBlue Devilsが並んでいる、なんて光景も普通です。

グッズが手に入る場所も多くて、キャンパス内のショップはもちろん、近隣のスーパーや量販店、空港の売店にまで大学グッズコーナーがあります。Tシャツ、キャップ、パーカー、ベビー服、犬用のバンダナまで——とにかくバリエーションが豊富。

日本でいう「ご当地グッズ」が、街の規模で大学ブランドとして展開されている感覚に近いかもしれません。

キャンパスの学生も普段着で大学ロゴ

驚くのは、当の大学生たち自身も、自分の大学のロゴ入りTシャツを普通に着こなしていること。

日本だと、自分の大学のロゴが入った服を着るのって、なんとなく気恥ずかしさがある気がします。サークルや部活のTシャツならまだしも、「○○大学」と書かれたパーカーを街で着るのはちょっとハードルが高い。でもこっちの学生は、当たり前のようにキャンパスでも街でもロゴを身につけている。

これはやっぱり、大学愛なんですかね。自分の学校を誇りに思う気持ち——いわゆる "school pride" というやつ。卒業してから何十年経っても、その気持ちが続いている人がたくさんいる、という雰囲気が街全体から伝わってきます。

ブランドとしての大学

この光景を見ていると、アメリカの大学が単なる「教育機関」を超えて、ひとつのブランドとして地域に根ざしているんだな、と感じます。

背景

大学とブランド価値
アメリカの主要大学には毎年莫大な寄付金(endowment)が集まり、有名校では総額数兆円規模になることも珍しくありません。卒業生が母校に寄付し、地元住民がグッズを買ってチームを応援する——そうした「大学を誇りに思う文化」が、結果として学校の財政基盤も支えている、という構造です。

言い換えると、school prideがそのまま大学の経済力にもつながっている。だからこそ大学側もブランディングに本気で、ロゴデザイン、チームカラー、マスコットキャラクター、グッズ展開まで、一貫した世界観で打ち出している。

スポーツの試合があれば街全体がチームカラーに染まり、卒業生はテレビの前で歓声をあげ、子どもは小さい頃から「将来はあそこに行きたい」と憧れる。大学が文化の中心にある、という感覚です。

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